あら不思議/犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法3

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リンパ球形質細胞性腸炎・犬・炎症性腸疾患・IBD・栄養療法1

リンパ球形質細胞性腸炎・犬・炎症性腸疾患・IBD・栄養療法2

病気の名前ってややこしいことがあります。

今回は、炎症性腸疾患(IBD)のうちのリンパ球性・形質細胞性腸炎が十二指腸で起こっている子のブログです。

こんなこというと、獣医師として恥ずかしいのですが

治療している感覚はどれも同じなため、ややこしいです。要は炎症性腸疾患(IBD)のブログです。

リンパ球形質細胞性腸炎・犬・炎症性腸疾患・IBD・栄養療法3

十二指腸は、食べ物が胃の次に通る場所で、悪くなれば、下痢より嘔吐や食欲不振の症状が激しく起こります。

来院されたときも、吐き気のためかヨダレがひどく、とても気持ち悪そうでした。

ステロイドは高容量で使わていたのですが、吐き気は治まらず、助からないとまで言われています。

そんなときは、ブレンダという注射

リンパ球形質細胞性腸炎・犬・炎症性腸疾患・IBD・栄養療法4

さて、なぜブレンダという注射を使うかというと

スポットタイプのノミダニ除けは、石油類なため、体からの解毒排泄がものすごく難しいと考えられます。脂質の多い臓器に蓄積され、胆嚢や腸のリンパ管や皮脂から排泄されるため、そこらへんの臓器が炎症を起こす病態を起こすのではないかと考えています。蓄積しているため、過去に使っていたものも、数年後に症状がでるとも考えています。

炎症性腸疾患、胆泥症、胆管肝炎、胆嚢粘液脳腫、乳び胸、リンパ管拡張症、てんかん発作などなど。

そんなとき、ステロイドよりもブレンダという抗炎症薬の方が著効することを経験します。

ブレンダは、国からの承認が膵炎だけであるため、承認外の使用になりますが、そんなこと言ってると助かるものも助からないので、よく使用しています。

リンパ球形質細胞性腸炎・犬・炎症性腸疾患・IBD・栄養療法5

病気の治療について

火事が起こっている家の例え話をさせて貰っています。

火事が起こっている家の火を消すのは、薬

家を丈夫に建て直すのは、栄養です。

どちらが抜けても健康ではありません。

 

この子も、注射で吐き気を抑え、食事を変え、サプリでサポートし、体重が増え、元気に走り回っています。

 

※この子は半年後に消化管型リンパ腫に移行した可能性があるとのことです。いろいろな犬種の治療を行っていますが、柴犬はリンパ腫化することが多く中々治療が難しくなることを多く経験します。

 

 

下痢や炎症性腸疾患についてYouTube動画も作成しております。
下記に張り付けていますので、よろしければご視聴ください。

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法1

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法2

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法3

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法4

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法5

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法6

 

犬の炎症性腸疾患/IBDの栄養療法7