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超高齢の子に、全身麻酔をかけ手術することは、とてもリスクを伴いますが、その子の今後の生活の質を考えると、手術でなんとかなるなら楽にしてあげたいとも思います。
どちらが良いかというと病院側から何とも言えませんが、手術しかしょうがない、やったら楽になる予想がつくなら、飼主さんの希望を優先して、最善をつくします。
超高齢の子の麻酔のリスクは、1%が少ないというのがいいのか、0.1%が少ないというのか、やって見ないとわからないことでもあります。
この子は、もうすぐ17歳となるご高齢ですが、口の中に腫瘍ができ、出血を繰り返して困っていました。腎不全の持病もあります。
この子の麻酔のリスクとは、
麻酔をかけるときに、血が喉の方に流れて不具合がおこること。麻酔の薬の副作用。手術のダメージが全身に影響(特に腎臓)を及ぼすこと。などが考えられます。
リスクを最小限に
考えられることをすべてリスク回避しながら手術を実施します。
吸入麻酔だけの1種類、痛みと止血剤は局所に使うタイプで、麻酔の副作用を最小限し、血が喉に流れ込まないように慎重に麻酔をかけ手術を行いました。
手術のダメージを全身に及ぼさないためには
①最小のキズで腫瘍を取り除くこと
②最小の出血量で手術をすること
これには、CO2レーザーが活躍してくれました。
他には
③皮下点滴を前日と当日にしてること
④腎不全を含めサプリメントでコンディションを整えておくこと
⑤場合によって脂肪幹細胞を投与すること
などが考えられます。
そして、無事成功し、生活が良くなりました。
CO2レーザーの特徴は、体の表面の手術に強く
レーザーを遠くから照射すると出血を最小限に。近くから照射すると切ることができます。これを繰り返しながら、キズを小さくしたり、出血を最小限にする。人の皮膚科でも大活躍している心強い味方です。