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アレルギー、アトピー、膿皮症などの皮膚病を起こしやすい犬種の代表格。フレンチブルドック。
この子は嘔吐するタイプのIBD/炎症性腸疾患と診断され来院。
低アルブミン血症でないのですが、嘔吐が止まらず困っていました。
スポットタイプのノミダニ予防薬(石油系の薬)をやめてもらい
手づくりごはんとサプリメントで治療開始後、ステロイドを徐々に減薬し
今では、合わないものを食べたときだけ、たまに吐くことがあるものの、頓服の薬で対応してもらっています。
このように上手く治療できるタイプのIBD/炎症性腸疾患だといいのですが、それにはいくつか条件があります。
サプリメントを飲めば治るということは絶対にありません。
治療が上手くいくための必要最低条件
①感染症が除外されていること
前回のブログでも説明させてもらったのですが、実はサルモネラ菌や犬のコロナウイルスがいて、慢性腸炎が起きていて、低アルブミン血症がおきていることがあります。ヒトのIBD診断には必ず、感染症の除外をするそうです。
②ノミダニ予防薬を中止していること
脂溶性の薬は肝臓で代謝され、胆嚢から排出されるものがほとんどです。1か月作用のある薬は排泄にかなりの労力がかかります。このような薬は、胆嚢や腸リンパ管に後遺症を残して、排泄されると考えています。
③手作りごはんにできること
ドライフードは基本的に消化に悪いため、おすすめしません。また、原材料がたくさん入っていると何に反応して、胃腸炎を起こしているかわからなくなるため、状況がわかりやすい手作りご飯がベストだと考えています。
④消化管型リンパ腫でないこと
消化管型リンパ腫の診断は難しく、はっきりとリンパ節が腫れたり腫瘤ができた状態でないと判断できないことが多いです。特に柴犬で罹患しやすく、当院でのIBD治療も柴犬は難しいと感じています。
下痢や炎症性腸疾患についてYouTube動画も作成しております。
下記に張り付けていますので、よろしければご視聴ください。