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前回のつづきです。
血液を作る量が少ない
そのため
「丈夫な赤血球を作る」
というお話をさせてもらいました。
これについて、当院で実施している栄養療法について解説します。
壊れにくい赤血球
壊れにくい細胞は
細胞膜が丈夫である必要があります。
細胞膜が丈夫でないと、赤血球は壊れやすくなり、溶血を起こしてしまいます。
免疫が働いて壊される病気だから
この攻撃にたいして
抵抗する力も必要です。
細胞膜はリン脂質という脂質で出来ていて
脂質の運搬に重要なのがコレステロール蛋白です。
そのためコレステロール値が下がったり、痩せたりして脂質が少なくなると、上手に細胞が作れず、弱い細胞ばかり作ってしまうと考えられます。
コレステロール値は、個体によって変わるため適正値を言いにくいですが
普段から高い子は高いまま
低すぎる子は下がらないように
胃腸が耐えれる分だけ、動物性脂肪を摂取することが必要です。
シュナウザーは、コレステロール値の高い個体がいる犬種です。
高いときがその子の正常値であって、それより下がると、病気を発症しているイメージがあります。
この子もそのタイプで、下痢が続いて、痩せてから発症したと聴取されました。
他に甲状腺機能低下症の子で甲状腺の薬を飲んで、コレステロール値が下がって発症する子もみられます。
おそらく、コレステロール値が高い状態がこの子の通常で、ホメオスタシスが機能している状態と言えるかもしれません。