免疫介在性溶血性貧血/IMHAの再生医療と栄養療法2

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免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療1

 

 

前回のつづきです。

 

免疫介在性溶血性貧血1

 

血液を作る量が少ない

そのため

「丈夫な赤血球を作る」

というお話をさせてもらいました。

これについて、当院で実施している栄養療法について解説します。

 

 

 

 

 

免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療4

壊れにくい赤血球

壊れにくい細胞は

細胞膜が丈夫である必要があります。

 

免疫介在性溶血性貧血2

 

 

細胞膜が丈夫でないと、赤血球は壊れやすくなり、溶血を起こしてしまいます。

免疫が働いて壊される病気だから

この攻撃にたいして

抵抗する力も必要です。

免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療6

 

細胞膜はリン脂質という脂質で出来ていて

脂質の運搬に重要なのがコレステロール蛋白です。

そのためコレステロール値が下がったり、痩せたりして脂質が少なくなると、上手に細胞が作れず、弱い細胞ばかり作ってしまうと考えられます。

免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療7 免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療8

 

コレステロール値は、個体によって変わるため適正値を言いにくいですが

普段から高い子は高いまま

低すぎる子は下がらないように

胃腸が耐えれる分だけ、動物性脂肪を摂取することが必要です。

 

免疫介在性溶血性貧血IMHAの治療9

 

シュナウザーは、コレステロール値の高い個体がいる犬種です。

高いときがその子の正常値であって、それより下がると、病気を発症しているイメージがあります。

この子もそのタイプで、下痢が続いて、痩せてから発症したと聴取されました。

 

他に甲状腺機能低下症の子で甲状腺の薬を飲んで、コレステロール値が下がって発症する子もみられます。

おそらく、コレステロール値が高い状態がこの子の通常で、ホメオスタシスが機能している状態と言えるかもしれません。