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動物自身の免疫から
逃れようとする力が強くなります。
そして、体の命令を無視して
体からたくさんの
栄養を奪いながら
大きくなりつづけます。
ガンが大きくなるのを止めるために
できるだけ、小さくしていることが
ガンと付き合いながら
生きていく上では
重要なことです。
この子は
ガンを小さくする手術を行いました。
まず、ガンの大きさです。
大きさは前手の甲を
4分の3覆う
大きなガンです。
できるだけ多くのガンを取り除くことを考えると
皮膚だけを残して
中身のガンをほじくり出してとる!
と
簡単にいかないものです。
ガンだけ、ほじくり出すと
皮膚の血流がなくなり
皮膚全部、腐れ落ちてしまいます。
そこで
あえて、皮膚が腐ることを計算にいれ
腐らない部分を
できるだけ残す手術を
計画しました。
赤い部分を切り取って
ガンをできるだけ取り出し
それより
下の皮膚を残す。
それから
再生医療の技術で皮膚を復活させる
という計画です。
術後
なんとか皮膚を縫って閉じ
7割程度の腫瘍を取り除いたところです。
すると
ほんの数日で。。。
やはり
計画していたとおり
中心部分は血流がなくなり
皮膚は腐り落ちてしまいました。
なんとか周囲の皮膚が腐らずに
血流を保っています。
これからは再生医療が活躍します。
まず
基本は、キズを
ラップのようなもので閉鎖して
たくさんの血管を作るよう促します。
手助けとして
本人(犬)から
血液をもらって作った
キズの治りを早くする
PRPを塗り薬として使います。
すると
皮膚の下に
真っ赤なジクジクしたものが
できてきました。
細かな血管です。
さらにラップを巻いて
閉鎖環境を維持していると
皮膚が周囲から
増えてきて
キズを小さく
修復していきます。
そして
手術1か月後には
すっかりキズも治り
元気に散歩することができています
この治療法は
キズの治りを早くするかつ
重度のキズも治すことができる
画期的な治療法です。
ただし、問題点があります。
それは、3週間ほど臭います。
キズが治るときにでる
ジクジクした液体は
とても臭いがして
一緒に部屋にいると
不快かもしれません。
治すのに仕方のないことですが、
まず、治療を始める前に
このことを、お話しさせてもらって
手術にとりかかります。