皮膚と栄養

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甲状腺機能低下症1

甲状腺機能低下症2

甲状腺機能低下症3

この子は

ここ数年、皮膚炎が治らずに

困って

来院されました。

 

とても特徴的に

禿ていて

ホルモンの病気と

痒みの強さやしつこさ

からアレルギーも疑われます。

 

そこで

ホルモン検査と一般血液検査と

栄養解析検査をさせて

お貰いました。

 

アレルギー検査よりも

栄養解析により

アレルギー体質を検査した方が

得であると判断しました。

 

 

 

この子の血液検査のピックアップ

甲状腺機能低下症4

甲状腺機能低下症5

甲状腺機能低下症6

検査結果は

甲状腺ホルモンの数値と

コレステロールの数値が

ものすごく

低い結果となっています。

亜鉛もやや低めです。

 

 

この検査結果から

 

・甲状腺ホルモン機能低下症

・重度のコレステロール不足

・軽度の亜鉛不足

 

と判断しました。

 

甲状腺機能低下症7

 

正常な皮膚の入れ替わりには

細胞を増やす亜鉛。

細胞の姿を成長させるビタミンA。

細胞同士の隙間を埋めるコレステロール

など

当たり前ですが

様々な栄養素を必要とします。

 

 

甲状腺機能低下症8

 

特に食事からとったビタミンAは

甲状腺ホルモンがくっついた輸送体

(物を運ぶトラックのようなもの)

によって

皮膚(全身)へと運ばれたり

コレステロール蛋白と

ともに

皮膚(全身)へと運ばれます。

 

 

この子の場合は

甲状腺ホルモンも少ないし

コレステロールも低いし

ビタミンAの運搬はとても悪い状態と予想できます。

その結果

 

 

甲状腺機能低下症9

 

図のように

皮膚に必要な栄養素が

足りなくなり

アレルギー体質や

激しい脱毛の原因になったと考えられます。

 

甲状腺機能低下症10

甲状腺機能低下症11

 

ホルモン治療や

栄養療法を実施し

現在では

徐々にですが

毛も生え

よくなりかけているところです。

甲状腺機能低下症12

甲状腺機能低下症13

 

人の話になりますが

「コレステロールは悪」

というのは昔の考えで

 

今は

悪玉コレステロールも

善玉コレステロールも

適正量ないと

病気になりやすくなる。

という考えが

正確な答えとなっています。

 

是非。

動物でも人でも

血液検査を

コレステロールを

意識して

みてみると良いでしょう。